シリーズ | 臨床死生学研究叢書1 |
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編著者 | 平山正実 編著 |
判型 | A5判 |
ページ数 | 259 ページ |
製本 | 上製 |
発行日 | 2008年06月 |
ISBN | 978-4-915832-76-5 C3011 |
定価 | 3,740円(10%税込) |
在庫 | あり |
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内容紹介
子どもや愛する家族を失った悲しみ,事故や戦争で家族を亡くした悲嘆にどのように関わり,悲しみからの回復へ寄り添うケアが可能なのか.さまざまなケーススタディを通して,遺族に向き合う従事者に求められるグリーフケアの本質を論ずる.著者たちは精神科医,末期医療に関わる看護士たちであり,日本人の死生観をめぐる死生学叢書の第一巻.
編著者プロフィール
平山 正実(ひらやま・まさみ)
1938年生まれ。横浜市立大学医学部卒業。自治医科大学助教授(精神医学)、東洋英和女学院大学大学院教授(死生学、精神医学)を経て、現在、聖学院大学大学院(人間福祉学科)教授、北千住旭クリニック精神科医。医学博士、精神保健指定医。
梅谷 薫(うめたに・かおる)
1954年生まれ。1981年東京大学医学部卒業、都内の救急病院に勤務。2002年より柳原病院院長。2003年より千葉西総合病院消化器科部長。胃癌、大腸癌の内視鏡切除には定評があり大腸の最新切除法=ESD件数は全国3位。心療内科医として北千住旭クリニック勤務。独自の家族療法的なアプローチを行っている。
安達富美子(あだち・ふみこ)
1942年生まれ。東京歯科大学市川総合病院看護部長。臨床看護、看護教育、看護管理に40年携わる。終末期医療に関心を持ち、東洋英和女学院大学院で死生学を学ぶ。
海野志ん子(うんの・しんこ)
1947年生まれ。福島大学経済学部卒業。東洋英和女学院大学大学院修士課程修了。生と死を考える福島の会会長、特定非営利活動法人福島県緩和ケアネットワーク理事長。桜の聖母短期大学非常勤講師、福島家庭裁判所家事調停委員。主婦業のかたわら、主として遺族ケアに従事。
村上 典子(むらかみ・のりこ)
1963年生まれ。神戸赤十字病院心療内科部長。心療内科医として、がん、災害、事故、自死などのさまざまな遺族のグリーフケアに携わっている。日本DMORT研究会事務局長(災害時の遺族・遺体対応に関する研究会)。
村上 純子(むらかみ・じゅんこ)
1968年生まれ。聖学院大学総合研究所研究員。現在、聖学院大学非常勤講師として「キリスト教カウンセリング論」を教えているほか、赤坂グリーフケア・ルームのカウンセラー、および中学校、高校のスクールカウンセラーを兼務。臨床心理士。
宗村 弥生(むねむら・やよい)
1966年生まれ。看護師として病棟で勤務の後、2003年より東京女子医科大学看護学部に助教として勤務している。専門は小児看護学。先天性疾患の子どものトータルなケアに関心を持っている。
小高 康正(こたか・やすまさ)
1950年生まれ。長野大学企業情報学部教授。近代ドイツ文学専攻。メルヒェン研究。文学的死生学研究。
上記内容は本書刊行時のものです。
目次
Ⅰ
臨床医の診た生と死の風景 (梅谷 薫)
がん告知に対する態度から考察した日本人の死生観 (安達富美子)
在宅緩和ケアシステムにかかわる官民連携協力体制の構築――市民グループの立場から (海野志ん子)
Ⅱ
HIV薬害被害遺族におけるグリーフケア (村上典子)
親を亡くした子どもの死の理解 (村上純子)
子どもを喪った遺族に対するグリーフケア—――先天性心疾患で子どもを亡くした親の悲嘆体験からの考察 (宗村弥生)
Ⅲ
悲嘆と物語――喪の仕事における死者との関係 (小高康正)
自殺者遺族の悲嘆援助について――キリスト教的臨床死生学の立場から考える (平山正実)