政治神学再考:プロテスタンティズムの課題としての政治神学

編著者深井智朗 著
判型四六判
ページ数244 ページ
製本上製
発行日2000年09月
ISBN978-4-915832-35-2 C3012
定価2,860円(10%税込)
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内容紹介

「政治神学」の定義は無数にあるが,本書は「宗教と国家との関係」という視点からの「政治神学の類型論」を試みている.いわゆるコンスタンティヌス体制における宗教と国家との関係における政治神学をタイプAとし,それに対してアングロサクソン世界に展開したプロテスタンティズムの政治神学をタイプBとして,後者のコンテクストで日本における「宗教と国家との
関係」の考察を試みている.

編著者プロフィール

深井智朗 (ふかい・ともあき)
1964年生まれ。アウグスブルグ大学第一哲学部博士課程修了。哲学博士(アウグスブルグ大学)。現在、聖学院大学総合研究所専任講師。

上記内容は本書刊行時のものです。

目次

プロローグ――プロテスタンティズムの課題としての政治神学

第1部 コンスタンティヌス体制とその残像における政治神学(政治神学タイプA)
  第1講 『政治的問題としての一神教』と『政治神学』
  第2講 カール・シュミットの『政治神学』
  第3講 ハンス・ブルーメンベルクの問い   ほか

第2部 プロテスタンティズムのアングロサクソン的展開における政治神学(政治神学タイプB)
  第10講 中間的考察
  第11講 プロテスタンティズムのアングロサクソン的展開における政治神学
  第12講 二つのセオクラシー   ほか

第3部 日本における政治神学の問題
  第18講 カール・バルトと日本のプロテスタンティズムの政治神学
  第19講 日本の教会の母体としてのアメリカの教会
  第20講 一九四五年以後の日本の社会と宗教――W・P・ウッダードというサンプル

エピローグ――ラディカル・プロテスタンティズムと政治神学
  1 現代世界の世俗化とプロテスタンティズム
  2 近代世界の成立におけるプロテスタンティズムの意義
  3 プロテスタント原理としての「自由」   
  4 日本のプロテスタンティズムと社会の課題としての「自由」