希望を支える臨床生死観

シリーズ臨床死生学研究叢書5
編著者窪寺俊之 編著
判型A5判
ページ数196 ページ
製本上製
発行日2015年02月
ISBN978-4-907113-13-1 C3311
定価4,400円(10%税込)
在庫あり

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内容紹介

精神科医石丸昌彦と関根義夫、聖書学者大貫隆による「臨床死生学研究」講演をまとめた3本と、第4巻までの編著者である故平山正実の働きの全体像を明らかにした黒鳥偉作論文、および、「臨床生死観」の必要性とその特徴を考察した窪寺俊之論文を所収。

編著者プロフィール

窪寺 俊之(くぼでら・としゆき)
1939年生まれ。博士(人間科学、大阪大学)。埼玉大学卒業(教育学部)、東京都立大学大学院(臨床心理学)に学ぶ。米国エモリー大学神学部卒(神学)、コロンビア神学大学大学院卒(牧会学)。米国リッチモンド記念病院(ヴァージニア州)と淀川キリスト病院(大阪市)でチャプレン(病院付牧師)。イーストベイ・フリーメソジスト教会牧師(米国、 サンフランシスコ市)。関西学院大学神学部教授を経て、現在、聖学院大学人間福祉学部教授(こども心理学科長)、聖学院大学大学院教授。日本臨床死生学会常任理事、スピリチュアルケア学会常任理事、日本神学会会員、日本福音主義神学会会員、実践神学の会会員、日本ホスピス・緩和ケア研究振興財団評議員。

石丸 昌彦(いしまる・まさひこ)
東京大学法学部、東京医科歯科大学医学部卒業。精神科医。東京、大分、福島などで精神科病院勤務の後、東京医科歯科大学難治疾患研究所にて統合失調症の成立機序に関する研究等に従事。1994~97年、米国ミズーリ州ワシントン大学精神科留学。2000年より桜美林大学にて精神保健福祉士や臨床心理士の養成にあたる。2008年より放送大学教授。CMCC(キリスト教メンタル・ケア・センター)理事。日本基督教団柿ノ木坂教会会員。放送大学でメンタルヘルス関連科目を担当するかたわら、教会内外のメンタルヘルス上の問題を抱える方々に対して、信徒・精神科医としての立場から援助にあたっている。

大貫 隆(おおぬき・たかし)
1968年一橋大学社会学部卒業、東京大学大学院人文科学研究科西洋古典学専門課程修士課程修了、同博士課程単位取得退学。その間、ミュンヘン大学神学部に留学(1974~79年)、学位取得(神学博士)。1980年より東京女子大学文理学部専任講師、同助教授。1991年より東京大学教養学部助教授、大学院総合文化研究科教授。その間2005~06年度、大学院総合文化研究科地域文化研究専攻長。現在、私立自由学園最高学部長、東京大学名誉教授。

関根 義夫(せきね・よしお)
1940年群馬県前橋生まれ。東京大学医学部医学科卒業。精神科医として日本赤十字社小川総合病院精神科、国立精神神経センター武蔵病院等勤務を経て、1989年から東京大学医学部助教授、同医学部付属病院分院神経科長、2001年同大学を定年退職、国際医療福祉大学臨床医学研究センター教授、2005年社会福祉法人賛育会賛育会病院副院長、2006年7月より同病院長、2012年1月末に同病院を退職。医学博士。  学生の頃、精神的彷徨の中に矢内原忠雄の書物に出会い、内村鑑三、無教会を知り、以後政池仁聖書研究会に属す。1991年自ら浦和キリスト集会をスタートさせ、その主宰者として聖日礼拝を守り現在に至る。同時に伝道パンフレット「パラクレートス」を発行、2014年7月現在280号。

黒鳥 偉作(くろとり・いさく)
2009年自治医科大学医学部卒業。神奈川県立足柄上病院にて初期臨床研修後、2011年より相模原赤十字病院内科にて勤務。日本キリスト教団戸塚教会補教師。2013年聖学院大学大学院にて平山正実の臨床死生学研究およびグリーフケア特論を補佐。

上記内容は本書刊行時のものです。

目次

はじめに (窪寺俊之)


こころの健康とたましいの健康 ――死生観の回復に向けて (石丸昌彦)
われわれの命に再生はあるか ――キリスト教の復活信仰をめぐって (大貫 隆)
信仰者にとって心の病 (関根義夫)


平山正実の医療哲学――キャリーという共苦の思想 (黒鳥偉作)
臨床生死観の一考察――岸本英夫と高見順をもとにして (窪寺俊之)

あとがき (黒鳥偉作)