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キリスト教思想
政治神学再考:プロテスタンティズムの課題としての政治神学
「政治神学」の定義は無数にあるが,本書は「宗教と国家との関係」という視点からの「政治神学の類型論」を試みている.いわゆるコンスタンティヌス体制における宗教と国家との関係における政治神学をタイプAとし,それに対してアングロサクソン世界に展開したプロテスタンティズムの政治神学をタイプBとして,後者のコンテクストで日本における「宗教と国家との 関係」の考察を試みている.キリスト教思想パウル・ティリッヒ研究2
ティリッヒの大著『組織神学』の1年間にわたる共同研究の総まとめとして8名の研究者が書き下ろした論文をまとめたもの。またティリッヒの高弟,L . ギルキー博士の論文をも収録.キリスト教思想近代世界とキリスト教
近代世界の成立にキリスト教はどのような役割を果たしたのか.この問いに対して,ヴェーバーやトレルチなどの見解が提示されてきた.ポスト・モダンや近代の終焉が語られる現代において,プロテスタント・キリスト教が果たした役割について,時代遅れのものと見なされる傾向がある.現代ドイツ神学者のパネンベルクは,近代世界の成立とキリスト教の関係を積極的 に評価し,さらに現代のキリスト教の諸問題を明らかにしている.キリスト教思想パウル・ティリッヒ研究
ティリッヒは,バルトと並ぶ20 世紀の弁証法神学の巨匠であるが,本書は,存在論に基づく体系的な大著『組織神学』を中心に,1年間の共同研究をまとめたものである.キリスト教思想ルター神学の再検討
宗教改革者M. ルターの神学は戦後,ルター派神学者たちのナチスへの協力などの事実からも,多方面から批判されてきた.著者は,ルター批判の妥当性を承認しつつも,その神学思想を原資料から読み直し,時代状況のなかから再検討した.一方で,ルター神学の本質と構造を解明し,他方でその思想が,文化多元主義社会,人権の確立,デモクラシー社会の形成などの現代的課題にどのような有効性をもっているかを明らかにする.キリスト教思想ユルゲン・モルトマン研究
モルトマンは,終末論に基づいた『希望の神学』等で知られる,チュービンゲン大学教授.本書は,組織神学研究会での過去1年間の研究発表をまとめた論文集。キリスト教思想歴史としての啓示
神の啓示を客観的な歴史的事実の中に見ようとする「歴史の神学」の立場を明確にした論争の書.啓示を超歴史的なものと理解する立場(バルトを含む)と実存論的にとらえる立場(ブルトマン)に対して,創造から終末にいたるまでの普遍的な歴史過程全体が啓示の場所であるとし,啓示は神が「直接的に自己を顕示する」ものではなく,歴史過程において「間接的に自己を啓示する」と主張する.キリスト教思想ラインホールド・ニーバーの歴史神学:ニーバー神学の形成背景・諸相・特質の研究
神学者,社会活動家,政治哲学者,倫理学者,歴史哲学者,文明批評家等々幅広い活動を展開した R. ニーバーの神学思想を解明する気鋭の書き下し.ニーバー神学形成の背景(青年期のニーバーを育んだ教会とその神学的土壌,デトロイトでの牧会,ユニオン神学大学への赴任),ニーバー神学の教義的諸相(中期のニーバーの思想を丹念に追い,神話・象徴・啓示,人間, 終末論,キリストなど),ニーバー神学の特質の三部からなる. (平成5年度文部省科研費交付図書)キリスト教思想キリスト教社会倫理
原著 Ethik und Ekklesiologie 第1部 の部分訳 ドイツの神学者W. パネンベルクが論ずるキリスト教社会倫理学.倫理的規範がゆらぐ現代の倫理的危機状況を認識しながら,法,倫理の基礎づけの基本的問題から,政治権力,平和,人類統一など,現実的諸問題までを,神学を基盤に論じている.投稿のページ送り