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日本のキリスト教
近代日本のキリスト者:その歴史的位相
近代日本のキリスト者に通底する「天皇と日本をめぐる精神史」や昭和10年代のプロテスタントをとらえた「『日本的基督教』という磁場」を、時代社会をふまえて内在的に解き明かす。また、民衆や女性に寄り添いつつ国家と対峙した「無名」キリスト者を発掘し「『地の塩』の群像」として描き出す。かくして浮かび上がるキリスト者の相貌を積み重ねていくことで、近代日本思想史ならびに日本プロテスタント史に新たな視角を提示する。日本のキリスト教史料による日本キリスト教史
キリシタン時代から現代に至るまでの,日本におけるキリスト教の受容と展開をわかりやすく素描した「歴史篇」と,手に入りにくい原史料から日本のキリスト教を読みとく「史料篇」からなる.原史料にあたりながら読み進められるように工夫されている.この一冊で,日本のキリスト教の歴史について基礎的知識が得られる恰好の入門書である.日本のキリスト教近代日本キリスト者との対話 : その信の世界を探る
近代日本においてキリスト教と出会い、その信仰を選び取った人々の、「宗教の体験」・「宗教の事実」に迫る。 信仰主体の信仰と思想・行動の内的構造連関を共感的に再把握することを試みた論文集。日本のキリスト教聖学院の精神と歴史
21世紀の国際政治において最も論争的な概念の一つといえる「保護する責任」。紆余曲折を経て、国際的に定着してきたものの、いまだその全体像や現在地は不明瞭なままである。本書が描き出すのは、単なる強制的な軍事介入や「人道的介入」といった側面にとどまらない「保護する責任」の射程、また、世界各地の地域的な文脈を背景とした多様な展開である。2017年に出版された『資料で読み解く「保護する責任」』の姉妹本となっている。日本のキリスト教日本の将来とキリスト教
日本の近代化(西洋化)の問題は,西洋の技術・学問は受け入れたが,その根底にある「キリスト教」を排除して受け入れたことである.アジアで近代化を成しとげ,経済的に成長したにもかかわらず,「キリスト教ぬき」の成長・発展は大きな問題を生じさせてきた.著者は以上の認識から,現代日本の問題の根底にある西洋受容の「ねじれ」を,アメリカ,ヨーロッパなど との比較において指摘し,21 世紀における日本の課題を明らかにする.日本のキリスト教近代日本キリスト者の信仰と倫理
近代日本のキリスト教に関する研究の主要な関心は,これまで主として「近代化」という国家的課題の中で,キリスト教が果たしてきた開明的役割を明らかにすることであり,政治・社会との関わりに重点がおかれてきた.本書では,これまでの研究を踏まえつつ,近代日本における代表的キリスト者である,植村正久,内村鑑三,新渡戸稲造,三谷隆正,賀川豊彦を取り上げ,かれらの信仰を内在的に理解し,その信仰と倫理の実像を描く.日本のキリスト教