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臨床死生学研究叢書
希望を支える臨床生死観
精神科医石丸昌彦と関根義夫、聖書学者大貫隆による「臨床死生学研究」講演をまとめた3本と、第4巻までの編著者である故平山正実の働きの全体像を明らかにした黒鳥偉作論文、および、「臨床生死観」の必要性とその特徴を考察した窪寺俊之論文を所収。福祉・心理人生の危機における人間像 : 危機からの創造をめざして
人生の途上で人はさまざまな精神的危機に遭遇する.配偶者,子どもなど愛する人々との離別あるいは死別,財産や名誉,地位,役割などの喪失,病気や障害,あるいは死への直面である.人はどのようにその危機を受け止め,生き方を創造できるのか.モリス・シュワルツ,キューブラー・ロス,宮沢賢治,ポール・トゥルニエなどのライフヒストリーをたどる.教育・芸術・文学キリスト教学校の形成とチャレンジ : 教育の神学 第三集
21世紀を迎え,大学だけでなく学校制度そのものの変革が求められている.日本の教育界においてキリスト教学校は歴史的にどのような使命を持ち,キリスト教に基づくどのような教育を実現していくのか.このような問題意識から研究会を継続している「学校伝道研究会」は,その成果を論文集としてまとめ,本書は第三集になる.現代の国家,社会の中でキリスト教学校の使命と幼児教育から高等教育にいたるまでのキリスト教育の実践に焦点をあてる.教育・芸術・文学キリスト教学校の再建:教育の神学 第二集
現代日本における多くの教育的課題の中で,キリスト教学校の教育的意義を神学,歴史学,教育学,思想史など,さまざまな領域の研究者が論ずる.聖学院大学研究叢書とはずがたりの表現と心:「問ふにつらさ」から「問はず語り」へ
『とはずがたり』は1938 年に発見され,埋もれた古典として話題になった文献であるが,それ以降,研究者によって地道な注釈研究がなされてきた.本書は,それらの成果を踏まえながら,作品の背景である宮廷貴族の生活を解明し,主題となっているさまざまな人間関係の中で苦悩する著者の生き方を現代に甦らせている.聖学院大学研究叢書地域に求められる人口減少対策:発生する地域問題と迫られる対応
人口減少は住民という縮んでしまうパイの奪い合いを意味し,自治体の淘汰に繋がりかねない.しかしこの危機感は特に東京都市圏に含まれる自治体の間で芽生えていない.本書は,自治体へのアンケート調査をもとに,「人口減少期に対応する意識と政策」を分析し,人口減少というこれまで自治体が前提としてきた人口増加とはまったく異なるシナリオを提示.聖学院大学研究叢書医療と福祉における市場の役割と限界:イギリスの経験と日本の課題
イデオロギーの対立が消滅して,グローバリゼーションが進行し,あらゆる場面で経済競争が激化している.医療・福祉などの社会保障の分野でも例外ではない.そのサービスの質と平等を確保しつつ,いかにそれらのシステムを効率化していけるかが各国で模索されている.本書は,この重要な主題を論じたものである.哲学・思想ハルナックとトレルチ
ドイツの第二帝国の時期(1870 年から1918 年)は,急激な社会変化とそれに続く政治的,社会的,文化的対立によって特徴付けられる.この時期における神学も大きな変革を余儀なくされた.この時代に歴史的変動と取り組み神学的主題としたハルナック,トレルチなどの神学者を論じ,激動の時代のドイツの思想状況を明らかにする.外国歴史イングランド・ピューリタニズム研究
イギリスに起こり,アメリカへと展開したピューリタニズムは明治期から日本の文学・思想に多大な影響を与えてきているが,一方でまちがった理解によりゆがんだピューリタニズム像も描かれてきた.本書は,ピューリタンたちの生み出した第一次資料にあたって歴史資料に則ったピューリタン像を描くとともに,ピューリタニズムを世界史的動向の中で捉え,歴史を変革し,形成する普遍的原理としてのピューリタニズムを評価しなおすものである.外国歴史デモクラシーにおける討論の生誕:ピューリタン革命におけるパトニー討論
ピューリタン革命の最中の1647 年10 月28 日から3日間,国王を逮捕した革命軍が今後の方針を討議するためにパトニーで総評議会を開催した.議長はオリヴァ・クロムウェルがつとめ,新しい政治体制を主張するレヴェラーズと激しい議論を進めた.A.D. リンゼイは,ここに近代デモクラシー思想の源泉があったとする.本書は,ウドハウスの編集によるテキスト「パトニー討論」の翻訳に訳者注記と解説を付し,この討論の政治思想史における意義を解明する.キリスト教思想近代世界とキリスト教
近代世界の成立にキリスト教はどのような役割を果たしたのか.この問いに対して,ヴェーバーやトレルチなどの見解が提示されてきた.ポスト・モダンや近代の終焉が語られる現代において,プロテスタント・キリスト教が果たした役割について,時代遅れのものと見なされる傾向がある.現代ドイツ神学者のパネンベルクは,近代世界の成立とキリスト教の関係を積極的 に評価し,さらに現代のキリスト教の諸問題を明らかにしている.キリスト教思想ユルゲン・モルトマン研究
モルトマンは,終末論に基づいた『希望の神学』等で知られる,チュービンゲン大学教授.本書は,組織神学研究会での過去1年間の研究発表をまとめた論文集。投稿のページ送り